アメリカの春の定番行事イースター～その1

イースターはいつなのでしょう？

今回はアメリカでは毎年定番の行事、イースターについてのお話です。

【イースターとはどんな行事？】

イースターと聞いても日本の方はピンとくる方は少ないと思いますが、アメリカではとても大切な行事です。なぜ日本にあまり馴染みがないかというとキリスト教が関係していている行事だからでしょうか。

イースターはキリスト教の行事で「復活祭」のことです。 イエス・キリストは弟子のユダに裏切られ十字架にかけられてしまいますが、この日を「グッドフライデー(聖金曜日)」といいます。

その死から三日後、イエス・キリストは復活します。イエス・キリストは亡くなる前に復活を予言していたと言われています。この「グッドフライデー」から三日後の日曜日を「イースター」といいます。(注;聖書にはグッドフライデーから三日三晩経つとイースターと書かれていますが、実際にはイースターは二日後になります。)

【イースターはいつ？】

イースターは毎年日曜日ではありますが、日にちが同じではなく、3月だったり4月だったりします。 イースターの日にちは、春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日になります。とてもややこしいですね(笑)。2022年のイースターの日にちは4月17日になります。

【イースターまでの過ごし方】

イエス・キリストが亡くなった日が「グッドフライデー」ということは前述の通りですが、グッドフライデーは国や州、地域によって異なりますが祝日となるところもあります。

グッドフライデーの前日までの40日間を「レント（Lent）」＝日本語では大斎(四旬節)といいます。 キリスト教を熱心に信仰している方は、この40日間お酒を飲まなかったり、肉類を食べないなど自分の好きな何かを我慢するという習慣があります。

そして、レントが始まる前日を「Fat Tuesday(太った火曜日)」と言い、お腹がパンパンになるまで思いっきり食べて飲んで楽しみます。お腹が満足したその翌日は「Ash Wednesday(灰の水曜日)」と言い、「Fat Tuesday(太った火曜日)」を懺悔する印として教会へ行き、おでこに灰色の印をつけてもらい、レントがスタートします。

つまり、このレントが明けてグッドフライデーを迎えた後の日曜日がイースターとなるわけです。イースターを迎えるまでの準備期間がとても長いですね。

【イースターは祝日？】

国によってはイースターとイースターの翌日が祝日となるところがありますが、アメリカやカナダでは祝日ではなく普通の日です。とはいえ、イースター当日は日曜日なのでお休みの方がほとんどです。 祝日ではありませんがアメリカのカレンダーを見ると、イースター当日は「Easter Sunday」、イースター翌日は「Easter Monday」と書いてあります。

【イースターのシンボルは卵とうさぎ】

イースターにあまり馴染みのない日本ですが、イースターといえば卵やうさぎがシンボルとなっていることはご存知の方は少なくないのではないでしょうか。 イースターで用いられる卵やうさぎは、正確にはそれぞれイースターエッグ、イースターバニーと呼ばれます。 まず、卵(イースターエッグ)は新しい生命が宿っている復活のシンボルであり、うさぎ(イースターバニー)は一度にたくさん子供を産みますので、子孫繁栄、豊穣のシンボルです。

イースター前の寒くて何もなかった冬の時期に終わりを告げ、植物が芽吹き、動物たちが活発になり繁殖の時期を迎えます。イースターはキリスト教の行事というだけでなく、新しい生命が誕生する春の訪れを喜ぶお祭りでもあるのです。

いかがでしたか？イースターはキリスト教と密接な関係がありましたね。卵やうさぎはどのようにして行事に用いられるのでしょう？次回はアメリカの春の定番行事イースターその2として、イースターはどんなことをする行事なのかを紹介していきます。

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