2021.3.25(Thu)
スタッフMihoが、サニーのブランドや商品に関するあれやこれやを掘り下げていくコラムです。
About Lapis Lazuli ~
よく晴れた日の星空を見ていると、ラピスラズリのようだなと思うことがあります。
第一回はまるで星空のような天然石、9月と12月の誕生石、ラピスラズリについてのお話です。
【ラピスラズリの魅力】
ラテン語でラピスは「石」ラズリは「青」を意味していて、ラピスラズリと呼ばれるようになりました。
ラピスラズリは単体の鉱物ではなく、複数の鉱物の集まったものです。深い青の中に金色のチラチラと光るものが見えます。ラズライト、ソーダライト、パイライトなどで構成されています。深い青い部分がラズライトで、金色の部分がパイライトです。
他の宝石にはない深くてコクのある青が魅力的で、さらに星屑のようなパイライトが美しさを一層引き立てていてよいアクセントになっています。
【ラピスラズリの歴史】
ラピスラズリの歴史は古く、紀元前にまで遡ります。世界最古の歴史を誇る宝石と言われています。あまりにも歴史が古いのでラピスラズリそのものが発見された当時の詳細はあまり知られていません。紀元前4000年頃にアフガニスタンのヒンドゥーシュク山脈が最初に見つかった場所だという説が有力です。
古代エジプト時代には装飾品として用いられてきました。有名なものではツタンカーメンの黄金マスクにもふんだんにはめ込まれています。
あのクレオパトラも、ラピスラズリを砕いたものをアイシャドウにしていたと伝わっています。
ツタンカーメン以外にも多くの墳墓から、紀元前3000年ほどの装飾品が発見されています。また、メソポタミアでは、紀元前2500年頃チグリス・ユーフラテス河付近にあったシュメール人の古代都市国家ウル(現在のイラク)の遺跡から多くの装飾品が発見されています。
【日本では瑠璃と呼ばれる】
日本にはシルクロードを経由して伝わりました。ラピスは日本では瑠璃と呼ばれました。
奈良の正倉院には四角や楕円にカットされた大きなラピスラズリが贅沢にあしらわれた紺玉帯というものが収蔵されています。中国ではラピスラズリのことを紺玉と呼び、帯というのはいわゆるベルトです。シルクロードを通ってきたので、これが瑠璃帯ではなく紺玉帯となっているのはそのためです。
仏教では七宝の中の一つです。七宝とは金・銀・珊瑚・シャコ・めのう・玻璃(水晶のこと)そして瑠璃。天皇やかなり高い位の貴族しか身につけることを許されないほどのものでした。
【金より高級な青色の顔料】
ラピスラズリは宝石としてだけではなく顔料としても用いられました。
ラピスラズリを細かく砕いて油などと混ぜて顔料にした青色をウルトラマリンといいます。
ミケランジェロは贅沢にウルトラマリンを使用した画家の一人で、バチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂のフレスコ画「最後の審判」ではたっぷりのウルトラマリンを用いて天の青さを表現しています。
「最後の審判」バチカン、システィーナ礼拝堂
(1537-1541年頃ミケランジェロ作)
ミケランジェロだけでなく、ラファエロやフィリッポ・リッピ、ボッティチェッリなど多くの画家がこのウルトラマリンの青を好み使用しました。
この青色はこのウルトラマリンでしか出せない美しい色だからだと思います。
「ヒワの聖母」イタリアフィレンツェ ウフィツィ美術館蔵
(1506年 ラファエロ作)
しかし、このウルトラマリンは大変高価で金よりも高い顔料でもあったため、フェルメールはこのウルトラマリンの美しさに魅了され数多くの作品にウルトラマリンを用いましたが、借金まみれになり生活もかなり困窮していたそうです。
「絵画芸術」オーストラリア ウィーン美術史美術館蔵
(1666年フェルメール作)
【上流貴族のインテリアにも】
ラピスラズリは宝石、装飾品、顔料としてだけでなく、ついにはインテリアにも用いられるようになりました。こちらは、ラピスラズリで作られたワインを入れる瓶です。
イタリアフィレンツェ、ラピスラズリワインの瓶。
ビッティ宮殿内大公の宝物博物館蔵。 (16世紀ブオンタレンティ作)
【ラピスラズリの産地】
アフガニスタン、チリ、ロシアとかなり限られた地域でしか産出されません。
こんなに限られた地域でしか産出されないにも関わらず、長い月日の間、世界中の人々を魅了しつづけ現在も人気の絶えない宝石です。
自然と吸い込まれるような深い青色、星屑を散りばめたようなきらめき。眺めるだけで手に取ることができない星空への憧れなのかもしれないなと思います。
最後に、そんなラピスラズリのジュエリ-コレクションをご紹介します。
MachuPicchuJewelry 14KGFラップブレス/ネックレス
★MachuPicchuJewerly Joanna Jewerly Collection★
アメリカ ロサンゼルスにあるハンドメイドジュエリーブランド。生産のほとんどをペルーとブラジル、そしてロサンゼルスで行っています。
細やかなデザインでシリーズランナップも多く、サニーでも人気のブランドです。サニーサンデービーチでは、LAより自社輸入販売しています。
MachuPicchuJewelry 14KGFネックレス
このマチュピチュジュエリーのジョアンナジュエリーコレクションは、天然石やビーズをシルクコードで編み込んだチェーンを使った他にはないデザイン、そして着け心地がいいオリジナリティあふれるジュエリーです。
マチュピチュジュエリー以外のラピスラズリを使ったジュエリーはこちらから。
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~3月の誕生石の話
次回もお楽しみに。
ライター情報:サニーサンデービーチスタッフ歴7年 Miho
サニー随一のハワイ好き。(サニーハワイブログの筆者)
海外旅行の趣味が高じて口コミライターとしての活動も。その本数はなんと月100本以上。
その経験と知識を生かしてサニペディアを担当。
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